2011.06.10 (Fri)
これもブルース 第14回 大男の遠吠えが聞こえる!1
Howlin' Wolf
本名 Chester Arthur Burnett

連載第10、11回目の木村充揮さんの声が「天使のダミ声」と言われているのなら、この人、Howlin' Wolfの声は「元祖悪魔のうなり声」とでも言えばいいのだろうか。Howlin Wolfの歌声にはそうにしか聴こえない瞬間が多々ある。そういや「Evil」って名曲があるのもなにかの縁なのか。連載当時、何も知らずに聴きだしたの だが、いまやすっかりHowlin' Wolfにやられてしまった。
その独特な歌声は人為的に作られたものではなく天性の物のようで、幼 い頃に何度も扁桃炎をわずらったのも関係しているようだ。10代の頃、伝説のブルースマンCharlie Pattonに直々にギターを教わり、30代になり、Robert Johnson、Sonny Boy WilliamsonⅡとミッシシッピを旅して回り、30代の後半、単身ウェスト・メンフィスへ向かう。そこでWillie Johnson(Gt.)、Mat Murphy(Gt.)、Willie Steele(Dr.)、James Williams(Piano)、James Cotton(Harp)、らとバンドを組み、ウェスト・メンフィスでは大人気バンドに。翌年、ウェスト・メンフィスのラジオ局、KWEMで番組を始める と、この放送を聞いていたSam Phillips(Sun Recordsを作った人!)の耳に止まり、1951年ついにレコードデビューを果たす。Howlin' Wolfは41歳になっていた。
-Memphis Days Vol.1&Vol.2-


当時はメンフィスのSam Phillipsが録音したものをシカゴのChess Recordsに、Ike Turnerが録音したものをロスアンゼルスのModern/RPM Recordsにリースしていたようだ。この2枚はChess Recordsにリースしていたものをまとめたもの。軽快な「Oh, Red」や強烈なブギの「Mr. Highway Man」、Chessでのデビューシングル「Moanin' At Midnight」「How Many More Years」、など、すでに
後のHowlin' Wolfが感じられる曲多数!
-Sings The Blues-

上のChessに対抗して、Ike Turnerが主導で録音されていたロスアンゼルスのModern/RPM Recordsの時の音源をまとめたのがこれだ。興味深いのはChess用にも吹き込んだ「Moaning At Midnight」「Riddin' In The Moonlight」を新たに録音していることや「How Many More Years」が「Dog Me Around」として録音されていることなど、当時のHowlin' Wolfを知る上では欠かせないCD!
「Memphis Days」も「Sings The Blues」も1951~52年にレコーディングされたもの。この後、1953年、Howlin' Wolfは単身シカゴに向かうことに。
次回へ続く。
初掲載:2008.04.26.
加筆、修正:2011.06.10.
本名 Chester Arthur Burnett

連載第10、11回目の木村充揮さんの声が「天使のダミ声」と言われているのなら、この人、Howlin' Wolfの声は「元祖悪魔のうなり声」とでも言えばいいのだろうか。Howlin Wolfの歌声にはそうにしか聴こえない瞬間が多々ある。そういや「Evil」って名曲があるのもなにかの縁なのか。連載当時、何も知らずに聴きだしたの だが、いまやすっかりHowlin' Wolfにやられてしまった。
その独特な歌声は人為的に作られたものではなく天性の物のようで、幼 い頃に何度も扁桃炎をわずらったのも関係しているようだ。10代の頃、伝説のブルースマンCharlie Pattonに直々にギターを教わり、30代になり、Robert Johnson、Sonny Boy WilliamsonⅡとミッシシッピを旅して回り、30代の後半、単身ウェスト・メンフィスへ向かう。そこでWillie Johnson(Gt.)、Mat Murphy(Gt.)、Willie Steele(Dr.)、James Williams(Piano)、James Cotton(Harp)、らとバンドを組み、ウェスト・メンフィスでは大人気バンドに。翌年、ウェスト・メンフィスのラジオ局、KWEMで番組を始める と、この放送を聞いていたSam Phillips(Sun Recordsを作った人!)の耳に止まり、1951年ついにレコードデビューを果たす。Howlin' Wolfは41歳になっていた。
-Memphis Days Vol.1&Vol.2-


当時はメンフィスのSam Phillipsが録音したものをシカゴのChess Recordsに、Ike Turnerが録音したものをロスアンゼルスのModern/RPM Recordsにリースしていたようだ。この2枚はChess Recordsにリースしていたものをまとめたもの。軽快な「Oh, Red」や強烈なブギの「Mr. Highway Man」、Chessでのデビューシングル「Moanin' At Midnight」「How Many More Years」、など、すでに
後のHowlin' Wolfが感じられる曲多数!
-Sings The Blues-

上のChessに対抗して、Ike Turnerが主導で録音されていたロスアンゼルスのModern/RPM Recordsの時の音源をまとめたのがこれだ。興味深いのはChess用にも吹き込んだ「Moaning At Midnight」「Riddin' In The Moonlight」を新たに録音していることや「How Many More Years」が「Dog Me Around」として録音されていることなど、当時のHowlin' Wolfを知る上では欠かせないCD!
「Memphis Days」も「Sings The Blues」も1951~52年にレコーディングされたもの。この後、1953年、Howlin' Wolfは単身シカゴに向かうことに。
次回へ続く。
初掲載:2008.04.26.
加筆、修正:2011.06.10.
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