The Ramsey Lewis Trio / The Young -Holt Unlimited
あまり聞き慣れないバンド名(グループ名か!)だと思うけど、Ramsey Lewisという人の名前はどこかで聞いたことがある人もいるのでは。
シカゴ出身のピアニスト、Ramsey Lewisは1956年、BassのEldee YoungとDrumsのIsaac “Redd” Holtと「The Ramsey Lewis Trio」を結成。ブルースの名門レーベル、Chessレコーズからデビュー。1965年にリリースしたライヴ・アルバム「The In Crowd」が大ヒット。このヒット曲を境にBassのEldee YoungとDrumsのIsaac “Redd” Holtは離脱し、「The Young Holt Trio(のちのThe Young-Holt Unlimited!)」を結成し、"Wack Wack"や"Soulful Strut"などヒットを出す。一方、Ramsey LewisはBassにCleveland Eaton、DrumsにMaurice White(のちのEarth, Wind, & Fireのリーダー!)と共に新たなThe Ramsey Lewis Trioを始動。1970年にはDrumsがMaurice WhiteからMaurice Jenningsへ。以降メンバーチェンジを繰り返しながら、バンド名義も現在の「Ramsey Lewis」へ。
ざっと経歴を紹介したが、どんな音楽かと言うと、「とてもわかりやすいJazz/Soul Instrumental 」というのが一番良いだろうか。Jazzのスタンダードナンバーあり、古いNew Orleansのナンバーあり、当時流行のPopsのカヴァーがあったりと、常にポピュラーミュージックを意識していたように思う。そういう意味では前回のBooker T. & The M.G.'sと同じものを感じるのはオレだけか?The Ramsey Lewis Trioはオレの中では「Jazz」という音楽をとても身近に感じさせてくれた素敵なバンドだ!
The In Crowd / The Ramsey Lewis Trio-
アルバムThe In Crowdを初めて聴いたのは、もう10数年も前のこと。当時はかなり背伸びして聴いていたのもあり、全然おもしろさはわからなかったのだが、ウルフルズのサポートピアノマンでおなじみの、伊東ミキオ氏と一緒に「The In Crowd」を演奏してから興味が深まったのは間違いない。それから、このトリオのリズム隊が大好きになりThe Young-Holt Unlimitedを聴くようになったのもオレの中では当然の流れだった。
-Wack Wack / The Young Holt Trio-
表題曲、「Wack Wack」は「The In Crowd」をさらにソウルミュージックに寄せたとでも言ったら良いのか、痛快なナンバーで聴いているだけで楽しくなってくるそんなゴキゲンなナンバーだ!!!一度、自分のイベントでも演奏したのだが、また機会があったら演奏したい曲ナンバー1だ!!!写真左がIsaac "Redd" Holt、手前がEldee Young、その後ろがPianoのHysear Don Walker。このアルバム以降バンド名が「The Young-Holt Unlimited」に。
-Soulful Strut / The Young-Holt Unlimited-
オレはドラマーなので、どうしてもそのバンドのドラマーが気になってしまうのだが、このIsaac "Redd" Holtの叩き出す歯切れよいサウンドとビートは今聴いてもなんの遜色もなく、かなり過小評価されているとオレは思う。確実にもっと評価されて良いと思うドラマーの一人だ。そういう意味でもオレの中での「The Ramsey Lewis Trio」といえば、やはり最初の3人のときの音源になってしまうのは仕方のないこと。アルバムは他にも比較手に入りやすい「In Chicago + Stretching Out」や、「At The Bohemian Caverns」などもあるので、興味のある方は聴いてみて欲しい。
2010.11.01.
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