MUSIC

2011.12.16 (Fri)
これもブルース 第19回 「叫ぶ!ロックンロール・クイーン!」
Little Richard

本名 Richard Wayne Penniman

「Rock'n'Rollの創始者」、自称「Rock'n'Roll Queen」(ちなみにKingは当然ながらElvis Presley)などLittle Richardには「Rock'n'Roll」という言葉が常に付いて回っている。オレの中での「Rock'n'Roll御三家」は第5回のBo Diddley、第17回のChuck Berry、そしてこのLittle Richard。BLUESからRock'n'Rollへの橋を架けた重要な3人だ。

Slippin' And Slidin'/Little Richard


1932年、アメリカのジョージア州で生まれたLittle Richard。祖父が牧師だったこともあり、祖父母、父親も教会で歌っていたようだ。そんな環境もあり当時のゴスペルミュージックには相当の影響を受けて育ったようだが、中でも一番のお気に入りはSister Rosetta Tharpeだったという。

Up Above My Head/Sister Rosetta Tharpe


そして歌手として一番影響を受けたのがゴスペルシンガーのMarion Williams。Little Richardのトレードマークともいえる「whoooo!!!」というボーカルスタイルはまさにこの映像で確認できる!

Packin' Up/Marion Williams


-Hail! Hail! Rock'n'Roll-


Chuck Berryの「Hail! Hail! Rock'n'Roll」4枚組のコンプリートDVDに収録されているBo Diddley、Chuck Berry、Little Richardからなる3者対談完全版によると「Muddy Watersが大好きでよく観に行っていた。Elmore Jamesも、Sonny Boy Williamsonも、Little Walterもよく観に行っていた!」と言うLittle Richardの言葉からも、ゴスペルシンガーだけではなく、ブルースマンからも相当な影響を受けていたのがよくわかる。

-Here's Little Richard-


1957年、Specialty Recordからリリースされた記念すべき1stアルバム。「ワッパラルッバッバランバンバン!」と「Tutti Frutti」で幕を開けるのだが、これは何度聴いても興奮してしまう!他にもPaul McCartnyがThe Beatles時代に取り上げたことでもよく知られる「Long Tall Sally」、KIng Of Rock'n'Roll、Elvis Preselyも取り上げた「Ready Teddy」「Rip It Up」、そして冒頭に挙げたJohn Lennonのカヴァーでも有名な「Slippin' And Slidin'」などなど、、、「Rock'n'Roll」の超名盤がこのアルバムだ!バックを固めるのはNew Orleansのミュージシャン達。このセッションでドラムを叩いているのが「バック・ビートを叩いたドラマー!」で有名なEarl Palmerだ!そんな意味でもこのアルバムこそいまの時代に聴いてほしい。

Bo Diddley、Chuck Berryらと共に、BLUESからRock'n'Rollへの架け橋を作ったLittle Richard。

最後にLittle Richardが対談で言っていた言葉を。


「Rock'n'RollはアップテンポなRhythm&Blues。それとBoogie Woogie!!!」



これもブルース。


初掲載:2008.07.18.
加筆、修正:2011.12.16.